東京・春・音楽祭

東京・春・音楽祭―東京のオペラの森2017― 東京春祭ディスカヴァリー・シリーズ vol.4 忘れられた音楽――禁じられた作曲家たち 〜《Cultural Exodus》証言としての音楽

よみがえる亡命作曲家たちの名曲  野蛮さは文化においてもしばしば横行する。特に20世紀には出自、信条、政治動向などによって人生の方向を変えざるを得なくなった才能は少なくない。ウィーン国立音楽大学教授のゲロルド・グルーバーはそんな亡命音楽家研究の第一人者だが、グルーバーが同じくこの分野を得意とするフルーティスト、ウルリケ…

東京・春・音楽祭 ―東京のオペラの森2016―

遂に開幕! 今からでも間に合うおすすめ公演!  いよいよ開幕した「東京・春・音楽祭」。今年も上野の東京文化会館や博物館・美術館などを舞台に、数多くの公演が約1ヵ月にわたって開かれる。これからでも間に合う公演のなかから、いくつか聴きどころをご紹介しよう。  まず筆頭に挙げたいのは、今年の音楽祭の掉尾を飾る「合唱の芸術シリ…

10年に一度の演奏に瞠目!〜東京春祭〜都響新時代へ、大野和士のベルリオーズ

 この4月、東京都交響楽団(都響)第5代音楽監督に就任した大野和士。シュニトケ、ベートーヴェン、マーラーの作品で音楽監督就任記念公演を終えたばかりの大野が、満を持してベルリオーズの大曲《レクイエム》に挑む。  ベルリオーズの《レクイエム(死者のための大ミサ曲)》は、その名の通り、常軌を逸した巨大編成のオーケストラで演奏…

エリーザベト・クールマン(メゾ・ソプラノ)

 今年の東京・春・音楽祭における歌曲シリーズ、ふたつ目のステージには、圧倒的な実力と美貌で世界の聴衆を魅了するメゾ・ソプラノのエリーザベト・クールマンが登場する。  ネトレプコやガランチャと並び、ウィーンで「第3のプリマドンナ」と今や大人気のクールマン。優秀な歌手がひしめく同世代の中にあっても、そのカリスマ性や存在感で…

街歩き 番外編(2)Bar 井上

 2014年9月、「Bar EST!」の渡辺昭男さんも修行した老舗「琥珀」の隣に新たなバーがオープンした。扉の横には、オーナーの名字「井上」をお洒落にデザイン化した看板。その向こうには地下への階段がやはりお洒落に伸びていて、吹き抜けにはこれまたお洒落なステンドグラスがあしらわれている。これらの内装だけで、まだ見ぬ“彼”…

キャサリン・ フォスター(ソプラノ)

 英国出身のソプラノ歌手キャサリン・フォスターが、この4月、東京・春・音楽祭で上演されるワーグナーの《ワルキューレ》(演奏会形式)にブリュンヒルデ役で登場する。2013年、ワーグナー生誕200年の記念の年に新演出の《ニーベルングの指環》で同役を歌い、バイロイト音楽祭にデビュー。今や世界的に活躍するドラマティック・ソプラ…

東京・春・音楽祭  今からでも間に合うおすすめ公演!

 今年も多彩な公演がずらりと並んだ東京・春・音楽祭。3月13日に開幕を迎え、4月12日までの1ヵ月にわたって、有料・無料の130を超える公演が開催される。今からでも間に合う注目公演を選んでみよう。 歌曲シリーズにはスミスとクールマンが登場  まずは毎年世界のトップレベルで活躍する歌手が招かれる《歌曲シリーズ》から。今回…

大友 肇(チェロ)&クァルテット・エクセルシオのメンバーに聞く

大友肇というチェリストの名前は、常に「クァルテット・エクセルシオ」という弦楽四重奏団と共にある(と言ってもいいだろう)。室内楽奏者としての人生を歩み、現在は音楽活動全体の90%以上を、エクセルシオのメンバーとして過ごすという。それゆえ東京・春・音楽祭で聴けるソロ(無伴奏)およびピアノとのデュオは貴重だ。  2014年度…

街歩き 番外編(1)Bar EST!

 ある熟練の飲み手は父や祖父のように慕い、ある若手の飲食関係者は神のように崇める。そう言えば、先日久しぶりに会った銀座の有名バーテンダーは、「校長先生のような存在」と語っていた。先頃40周年を迎えた湯島の老舗バー「EST!」のオーナー・渡辺昭男さんの満面の笑顔に触れると、それらの人物評がいずれも的を射ていることがよくわ…

街歩き 御徒町〜上野 昼編(1)銭湯 燕湯

 JR御徒町駅から上野の演奏会場へ向かう道筋には、様々なグルメや観光スポットが点在している。そのモデルのひとつとしてお薦めなのが、以下のコースだ。 銭湯 燕湯  春が到来し、気候も穏やかになるこの季節。公演の前に一風呂浴びて、身も心も爽やかな気分で演奏会場に向かってはいかがだろう。JR御徒町駅の南口から徒歩約4分の距離…