注目公演

尾高忠明(指揮) 東京フィルハーモニー交響楽団

ワールドツアーの成果を披露  東京フィルの4月定期公演で指揮台に立つのは、同楽団桂冠指揮者を務める尾高忠明。三善晃作曲の「オーケストラのためのノエシス」、ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番、ブラームスの交響曲第1番の3曲が演奏される。  昨年亡くなった三善晃の「ノエシス」は、1978年に尾高忠明自身によって初演された東…

エフゲニー・キーシン(ピアノ)

超自然的な魅力を宿すピアニスト  キーシンのピアノには、どこか不思議な引力がある。完璧なテクニック、内側から湧き出すような音楽の自然さ。果てしない深さときらめきを持つ彼の演奏には、超自然的な魅力が宿っているように思う。しかもそんな天才性の背景には、練習魔で努力家であるという事実がある。  1986年に初めて日本を訪れ、…

第423回 日経ミューズサロン プラハ・グァルネリ・トリオ

名器の美しい響きに包まれて  イタリア・クレモナの弦楽器の名工グァルネリ・デル・ジェスが没してから、今年で270年。そんなグァルネリ一族の名器を駆り、名演を紡いできた達人集団「プラハ・グァルネリ・トリオ」が日経ミューズサロンに登場し、美しい音色で聴き手を魅了する。デル・ジェスの1735年製ヴァイオリン「ジンバリスト」を…

シルヴァン・カンブルラン(指揮) 読売日本交響楽団

大いなる喜びへの“参加”  いまカンブルラン&読響が面白い。現代ものを巧みに組み合わせたプログラミングと色彩的で緻密な演奏は、エキサイティングかつ示唆に富んでおり、毎回足を運ぶ甲斐がある。今年1月も、ラヴェルの名作でカラフル&ピュアな音楽を聴かせる一方、ガブリエリ、ベリオ、ベルリオーズという類のない演目の定期では、楽器…

大阪フィル×ザ・シンフォニーホール ソワレ・シンフォニー

大阪で新しいスタイルのコンサートがスタート!  仕事帰りの人でも無理なく気軽にホールへ足を運んでもらおうと、大阪フィルハーモニー交響楽団はザ・シンフォニーホールとの共同企画として、開演時間を遅めに設定したコンサート・シリーズ《ソワレ・シンフォニー》をスタートさせる。“ソワレ”とは夜に開催される公演を意味するフランス語。…

東京オペラシティ B→C 長原幸太(ヴァイオリン)

ソリストとしての若き名手の魅力が満載  満を持して登場!…というよりも、まだ出演していなかったことに驚きの方も多いかもしれない。大阪フィルの元コンサート・マスターで、現在はフリーで幅広く活躍。昨年はサイトウ・キネン・オーケストラのコンサート・マスターも務めた若き名手・長原幸太が『B→C』の舞台に立つ。  前半はJ.S.…

飯守泰次郎(指揮) 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

重鎮の深遠なる世界へ  ブルックナーは、重鎮と呼ばれる存在になって初めて深みが出せるのかもしれない。ヨッフムやヴァントをはじめ実例は無数にある。既に70歳を超え、今年9月から新国立劇場の芸術監督に就任する飯守泰次郎も、もはやその領域に入った。ならば、彼の振るブルックナーは聴かねばなるまい。  飯守は、4月の東京シティ・…

風ぐるま

現代とバロックが交差する一夜  「風ぐるま」は2012年にスタートした、波多野睦美(声)、栃尾克樹(バリトン・サックス)、高橋悠治(ピアノ・作曲)という異色の顔合わせによる新ユニット。ユニット名には「時代を越えて音楽の輪を回す」というキャッチフレーズが添えられている。ユニットとしてのレパートリーはバロックと現代音楽。高…

アンドリス・ポーガ(指揮) 新日本フィルハーモニー交響楽団

ラトヴィアから注目すべき才能がまた一人  気鋭の若手指揮者アンドリス・ポーガが新日本フィル定期の指揮台に登場する。ポーガは1980年生まれ、ラトヴィアの出身。ラトヴィア出身の指揮者といえばマリス・ヤンソンス、アンドリス・ネルソンスの名を思い出すが、またひとり注目すべき才能があらわれた。2010年にエフゲニー・スヴェトラ…

野島稔・よこすかピアノコンクール審査委員による ベートーヴェン ピアノ協奏曲

熟達の至芸と巨匠の変遷を、同時に知る醍醐味  音楽祭などでマスタークラスとコンサートを両方行う演奏家は、口を揃えて「いつも以上に緊張する」と話す。むろん受講者の手前、下手な演奏はできないからだ。それがコンクールの審査員となればなおさらだろう。2006年に始まった「野島稔・よこすかピアノコンクール」では、例年、審査委員に…