注目公演

ガエタノ・デスピノーサ(指揮) 東京都交響楽団

コンマスから指揮者への華麗なる転身  現在の20代から30代の若手指揮者は世界的にみても台頭めざましく、ドゥダメルやネルソンスを筆頭として厚い層を形作っている。しかしヴァイオリニスト出身のガエタノ・デスピノーサは毛色が違う。若手の中にも他の楽器からの転向組はいるし、ヴァイオリニスト出身の指揮者も少なくないが、彼の場合、…

堤剛 スペシャル・コンサート〜若きホープとともに〜

世代を超えた華麗なる競演  桐朋学園大学の学長を長らく務めるなど、教育者としても知られるチェリスト、堤剛。彼が才能を認める若手と共演する室内楽の夕べが、銀座ヤマハホールのスペシャル・コンサートとして実現する。出演は堤のほか、昨年の日本音楽コンクールを制した会田莉凡(りぼん)(ヴァイオリン)、可憐な中にも凛とした輝きを放…

クラリノッティ(クラリネット・アンサンブル)

“名門一家”の極上サウンド  名門ウィーン・フィル“不動”の首席クラリネット奏者として君臨した父エルンスト・オッテンザマー。父に続いてウィーン・フィル首席を務める長男ダニエル。そして、2011年春にやはり名門ベルリン・フィルの首席に弱冠22歳で就任し話題をさらった次男アンドレアス。音楽の街ウィーンに根差す名家の血脈を受…

上原彩子(ピアノ)のラフマニノフ

オール・ラフマニノフの醍醐味  2002年のチャイコフスキー国際音楽コンクールピアノ部門で、日本人として、また女性として初めて頂点に立った上原彩子。それから10年以上が過ぎ、近年その演奏活動はますます輝きを増している。2013年もプラハ交響楽団やドレスデン・フィルとのツアーにおいて、圧倒的な存在感で注目を集めた。  毎…

「未完成交響楽」シネマ&リサイタル 近藤嘉宏 plays シューベルト・ベートーヴェン

映像と演奏で作曲家の人生に迫る  映像とともに音楽の奥深い世界を堪能させてくれる樂画会(がくがかい)のイベント。来る2月には音楽映画を鑑賞後、生演奏のコンサートが楽しめる大人気の《シネマ&リサイタル・シリーズ》が横浜みなとみらいホール(小)で開かれる。今回のテーマは「未完成交響楽」。  第1部は1933年公開のオースト…

第一生命ホール クァルテット・ウィークエンド ミロ・クァルテット

ラズモフスキーへの挑戦  室内楽が盛んなアメリカが生んだ気鋭の弦楽四重奏団、ミロ・クァルテットが待望の再来日を果たし、その緻密なアンサンブルを披露する。1995年に結成されるや、翌年4月にコールマン室内楽コンクールを制したのを皮切りに、バンフ国際弦楽四重奏コンクールなど、短期間のうちに次々と名だたる登竜門を制して、一躍…

河野克典(バリトン)&小林沙羅(ソプラノ) ミュラーと松本隆 2つの「冬の旅」

言葉の違いが行き着く先  東京文化会館の《プラチナ・シリーズ》第5回。シューベルトの誕生日(1/31)の公演は、「冬の旅」を、日本語訳詞と、原語ドイツ語(詩:ミュラー)の両方で聴かせるユニークな試み。もちろんどちらも全曲演奏だ。  日本語版は、作詞家・松本隆が1992年に訳したもの(この訳による演奏は、かつてCDも発売…

藤原歌劇団創立80周年記念公演《オリィ伯爵》

シラグーザで聴く大人のコメディの極意  21世紀を代表する「ロッシーニ歌い」アントニーノ・シラグーザ。彼の超高音域まで楽々と響かせる美声と、卓抜した喉の技にしびれるオペラファンは多い。  筆者にも、2009年パリでの《セビリャの理髪師》で、彼の超絶名演に圧倒された思い出がある。このとき、伯爵役として大詰めの名アリアを歌…

第420回 日経ミューズサロン イルミナートヴィルトーゾ弦楽四重奏団

名手たちによる珠玉の旋律の数々  国際的に活躍する名手たちが贈る、至福の一夜を堪能したい。  西本智実が芸術監督兼首席指揮者を務めるイルミナートフィルハーモニーオーケストラは、受賞歴を持つソリスト級の奏者らで組織された名人集団。この11月、ヴァチカン国際音楽祭と枢機卿音楽ミサに、アジアの団体として初めて招聘される。これ…

津留崎直紀(チェロ)&小林道夫(チェンバロ)

バッハの精神を求めて  「ソロ活動と作曲に専念したい」と30年にわたって在籍した名門リヨン歌劇場管弦楽団を2011年秋に退団、同年のうちに、ベートーヴェンから自作を含めた現代までの作品を取り上げた全6回の連続演奏会を開催し、大反響を巻き起こしたチェリストの津留崎直紀。今回は、彼が「青二才だった僕に、数多くの示唆を与えて…