インゴ・ メッツマッハー ●指揮

プログラムには一つの文脈が必要です

Metzmacherドイツの名匠インゴ・メッツマッハーが、今秋、新日本フィルの“Conductor in Residence”に就任する。1シーズンに4プログラム計6公演の定期演奏会を指揮するほか、音楽的なアドバイスや地域での演奏活動への協力などを行い、アルミンク後の同楽団を支えていく。
「毎回指揮するのを楽しみにしていた新日本フィルからオファーをいただき大変光栄です。新日本フィルは、音楽に向き合う姿勢、規律正しさ、強いスピリットをもっており、何より一体感を感じます。これは一緒に音楽を作っていく上で非常に大事なこと。それに卓越した技量があり、何でも演奏できると思います。ただ今後は、音と音の間を聴く=行間を読むことをさらに追求し、オーケストラが音楽的にイニシアティブをとるような積極性を求めていきたい。そのためには各奏者がお互いの演奏に耳を傾け合うことが大切になります」
新日本フィルでは、2010年11月の初共演以来6演目を指揮してきた。そこで目を引くのがテーマ性をもったプログラミングだ。
「プログラムの構成には明快な関連性や意義がなければいけないと考えています。単に序曲-協奏曲-交響曲を並べるのではなく、音楽の意味をきちんと伝えられるプログラム、一つの文脈に基づいた構成を常に意識しています」