河野克典 バリトン・リサイタル 歌の旅 Vol.6 旅空の彼方

芳醇で深い歌声で伝えるドイツ・リートの神髄

 河野克典は、日本とヨーロッパでリート、オペラ、宗教曲と幅広い分野で活躍するバリトン歌手。深く芳醇な歌声、ドイツ語のディクションの美しさで各方面から高い評価を受けてきた。とりわけ彼の活動で注目されるのが、定期的に行っている自主企画リサイタル・シリーズで、「歌・三夜一夜物語」や「歌物語」と題し、ドイツリートの名曲はもちろん、演奏機会の少ない作品にも光を当て紹介してきた。2009年からは「歌の旅」と題したシリーズを開始し、今回で6回目を迎える。
 シューベルトの「愛の伝令」や「ミューズの子」、そしてヴォルフ最後の作品である「ミケランジェロの詩による3つの歌」など、歌とピアノが完全に調和しなければ詩の世界を表現できない難曲が並ぶ。パートナーを務めるのは国内外で絶大な信頼を得るアンサンブルピアニスト、三ツ石潤司。河野とはたびたびタッグを組んでおり、二人の圧倒的な信頼から生まれるアンサンブルはドイツリートの“神髄”を伝えてくれるはずだ。
文:長井進之介
(ぶらあぼ2018年5月号より)

2018.6/7(木)19:00 東京文化会館(小)
問:たつみ080-3154-9880(吉岡)
  東京文化会館チケットサービス03-5685-0650
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