【速報】読響がメシアンのオペラ全曲を日本初演

 読売日本交響楽団(以下、読響)が11月19日サントリーホールで、シルヴァン・カンブルランの指揮のもとオリヴィエ・メシアンの歌劇《アッシジの聖フランチェスコ》全曲を日本初演(演奏会形式)した。合唱は新国立劇場合唱団とびわ湖ホール声楽アンサンブル。本公演は読響創立55周年とメシアン没後25周年を記念して行われた。

 歌劇《アッシジの聖フランチェスコ》は小澤征爾指揮パリ・オペラ座で1983年11月28日に世界初演された。日本国内では86年に新日本フィルが小澤の指揮で一部演奏(第3、7、8景のみ演奏)したが、全曲演奏としては今回が日本初となる。

 チケットは発売と同時に早々に完売となるなど早くから話題を集めていた本公演だが、ホール内3箇所に立体的に設置された3台のオンド・マルトノ、10人の奏者による40種類近い打楽器を駆使したオーケストラ、120名の合唱に加え、2011年にカンブルランと同作品ですでに共演している聖フランチェスコ役のヴァンサン・ル・テクシエの説得力ある歌と演技、天使役のソプラノのエメーケ・バラートの明るく美しい歌声など、およそ5時間半におよぶ演奏が観客を魅了した。カーテンコールは10分ほどに及んだ。

 メシアンの歌劇《アッシジの聖フランチェスコ》全曲演奏はこのあと11月23日にびわ湖ホール(S、A席のみ若干枚あり)で、26日にサントリーホール(完売)で再演される。

(C)読響 撮影=堀田力丸
左)エメーケ・バラート(天使) 右)エド・ライオン(兄弟マッセオ)
(C)読響 撮影=堀田力丸
中央)ヴァンサン・ル・テクシエ(聖フランチェスコ) 上)エメーケ・バラート(天使)
(C)読響 撮影=堀田力丸
左から)エド・ライオン(兄弟マッセオ)、ヴァンサン・ル・テクシエ(聖フランチェスコ)
(C)読響 撮影=堀田力丸
(C)読響 撮影=堀田力丸
(C)読響 撮影=堀田力丸
(C)読響 撮影=堀田力丸

【Information】
読響創立55周年記念
メシアン:歌劇《アッシジの聖フランチェスコ》(全曲日本初演/演奏会形式)

指揮:シルヴァン・カンブルラン
管弦楽:読売日本交響楽団
合唱:新国立劇場合唱団、びわ湖ホール声楽アンサンブル

出演
天使:エメーケ・バラート
聖フランチェスコ:ヴァンサン・ル・テクシエ
重い皮膚病を患う人:ペーター・ブロンダー
兄弟レオーネ:フィリップ・アディス
兄弟マッセオ:エド・ライオン
兄弟エリア:ジャン=ノエル・ブリアン
兄弟ベルナルド:妻屋秀和
兄弟シルヴェストロ:ジョン・ハオ
兄弟ルフィーノ:畠山 茂

11/19(日)、11/26(日)各日14:00 サントリーホール
問:読響チケットセンター0570-00-4390
http://yomikyo.or.jp/
11/23(木・祝)13:00 びわ湖ホール
問:びわ湖ホールチケットセンター077-523-7136
http://www.biwako-hall.or.jp/