レオニダス・カヴァコス(ヴァイオリン)

王道を邁進する現代の巨匠ヴァイオリニスト

 もうこの人を「現代最高のヴァイオリニスト」と呼んでもいい頃だろう。ギリシャ生まれのレオニダス・カヴァコス。ベルリン・フィルをはじめ、トップレベルのオーケストラと次々と共演を果たし、昨シーズンはニューヨーク・フィルのアーティスト・イン・レジデンス、今シーズンはウィーンの楽友協会とアムステルダム・コンセルトヘボウのアーティスト・イン・レジデンスに選ばれている。まさに八面六臂の活躍ぶり。技巧と表現を高度なレベルで調和させ、ヴァイオリニストの王道を邁進する。
 そのカヴァコスがピアノのエンリコ・パーチェとともに来日して、リサイタルを開く。プログラムは多彩だ。ヤナーチェクのヴァイオリン・ソナタ、シューベルト「ヴァイオリンとピアノのための幻想曲」、メシアン「主題と変奏」、そして近年力を入れるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第10番。キーワードは「変奏の妙」か。刺激的かつ趣深いリサイタルになることはまちがいない。
文:飯尾洋一
(ぶらあぼ2017年11月号から)

2017.11/13(月)19:00 トッパンホール
問:トッパンホールチケットセンター03-5840-2222 
http://www.toppanhall.com/
2017.11/19(日)15:00 彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホール
問:SAFチケットセンター0570-064-939 
http://www.saf.or.jp/arthall/