佐野優子(ピアノ)

しなやかな音楽性と個性的なプログラムで魅了

C)武藤 章
 瑞々しい感性の煌めきを、体感できよう。佐野優子は東京芸大から英国王立音楽院修士課程に学び、一昨年に首席で修了したばかりという新進気鋭のピアニスト。日本初演を含めた個性的なプログラムによるリサイタルで、本場で磨き上げた、しなやかな音楽性と卓越した技巧を披露する。
 東京芸大在学中にも、リスト音楽院で1年間、研鑽を積んだ佐野。英国王立音楽院からの奨学金を受けて留学後も、1年目で最高位となり、モード・ホーンズビー賞を受賞するなど、稀有な実力を示してきた。昨年には、ディプロマ課程での最高位を審査員満場一致で取得。現在は日本とロンドンを拠点に、精力的な活動を展開する。
 リサイタルでは、イギリス出身の人気ピアニスト・作曲家、スティーブン・ハフ(1961〜)のソナタ第1番「折れた枝」を日本初演。ドビュッシー「喜びの島」やシューマン「ダヴィッド同盟舞曲集」、リスト「エステ荘の噴水」、ショパン「幻想ポロネーズ」「マズルカ第38番」など、彩り豊かな作品から、多層的かつ個性的な響きの世界を構築する。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2017年9月号より)

2017.11/12(日)13:30 イイノホール
問:プロアルテムジケ03-3943-6677 
http://www.proarte.co.jp/