ウィーン少年合唱団日本公演 記者会見

 1498年に創立され、500年以上の歴史をもつウィーン少年合唱団が今年も来日。全国各地での29回の公演を前に、都内で4月27日に記者会見が行われた。今年3月に、オーストリア・ユネスコ国内委員会により、同国の無形文化遺産に登録されてからは、今回が初の来日となる。
 会見では、駐日オーストリア大使フーベルト・ハイッスのほか、合唱団の芸術監督を務めるゲラルト・ヴィルト、カペルマイスターのルイス・ディ・ゴドイらが登壇した。
(2017.4/27 都内 Photo:M.Otsuka/Tokyo MDE)

4月27日の会見よりウィーン少年合唱団・モーツァルト組

 ヴィルトは、「日本は私にとってとても懐かしい地なので、再び来ることができて嬉しい。日本とオーストリアの文化を特に芸術面において結びつけ、架け橋となるのが我々の使命であると感じている。今回は、中世の詩に基づいた『カルミナ・アウストリアカ』など初披露するプログラムもあるので楽しみにしてほしい」と語った。
 また、今回来日するモーツァルト組の25人を率いるブラジル出身のカペルマイスター、ルイス・ディ・ゴドイは、日本公演への意気込みを以下のように述べた。
「私自身、初めての来日だが、素晴らしい歓迎を受けこの上ない喜びを感じている。この公演を最後に7名のメンバーが卒業するなど、今回は団員たちにとっても大事なツアー。モーツァルト組は、非常に優秀で集中力のあるグループで、メンバーの個性が音楽にも表れていると思う。今回2つのプログラムを用意しているが、プログラムAは、合唱団の長い歴史をたどるような内容。プログラムBは、いわば音楽による世界旅行。各国の民謡など、演出も含めて楽しんでほしい」

左よりゲラルト・ヴィルト(ウィーン少年合唱団 芸術監督)、ルイス・ディ・ゴドイ(ウィーン少年合唱団 カペルマイスター)

 現在、日本を含め、さまざまな国籍のメンバーが所属している同団だが、寮での共同生活について質問されると、メンバーは「夜もみんなと一緒にいられるし、卓球やサッカーなどスポーツを楽しんだりもできるので楽しい。自分たちの生活スタイルは同年代の子どもたちよりクールだと思う」と語り、日常生活もエンジョイしている様子がうかがえた。
 会見の最後には、今回のツアーでも披露される「美しく青きドナウ」「ビューティフル・ネーム」の2曲が披露された。

*各公演の詳細は下記ウェブサイトでご確認ください。
ウィーン少年合唱団日本公演
http://www.japanarts.co.jp/wsk2017/index.html

ジャパン・アーツ
http://www.japanarts.co.jp/