第453回 日経ミューズサロン マリアンナ・シリニャン(ピアノ)

細川俊夫も賛辞を贈るアルメニアの名手

©Nikolaj Lund
©Nikolaj Lund
 繊細さと情熱を透明感あふれる音色で表現し、ソリストや室内楽奏者として、目覚ましい勢いで国際的な活躍の場を広げているピアニスト、マリアンナ・シリニャン。『日経ミューズサロン』のステージに登場し、滋味豊かな独特の響きの世界を披露する。
 アルメニアの古都エレバン出身。ドイツのリューベック音楽大学に学び、2006年に難関・ミュンヘン国際音楽コンクールで第2位に。現在はデンマークを拠点に、リサイタル活動やバイエルン放送響など主要楽団との共演を重ねる一方、ノルウェー音楽アカデミーの教授として、後進の指導にも力を注ぐ。「豊かな音楽性としっかりとした技術に、とても感銘を受けた」という作曲家の細川俊夫の推薦で実現した、わが国で初となる本格的ソロ・ツアー。その一環となる今回の公演は、チャイコフスキー「四季〜12の性格的描写」全曲に、「アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズ」や「バラード第3番・第4番」、「子守歌」とショパンの傑作を共鳴させる。
文:笹田和人
(ぶらあぼ 2016年9月号から)

10/19(水)18:30 日経ホール
問:日経ミューズサロン事務局03-3943-7066
http://www.nikkei-hall.com