都響 × アプリコ 「田園」 & 「飛天遊」

西洋の名曲と和の響きの出会い

 「世界の音楽とつながろう!」と題して、様々なジャンルの作品を多角的に紹介している大田区民ホール・アプリコ。その一環で、東京都交響楽団と取り組むのは、西洋の名曲と和の響きが織りなす圧巻のステージだ。
 今回は、緻密な音楽創りで知られるマエストロ梅田俊明が指揮。まずは、西洋音楽史の中でも、燦然と光を放ち続けるベートーヴェンの交響曲第6番「田園」を聴く。これに対峙するのが、松下功作曲の和太鼓協奏曲「飛天遊」。特に海外での評価が高く、初演からの20年間に100回近く再演が重ねられた人気曲だ。和太鼓奏者として初めてカーネギー・ホール公演を行うなど、世界的に活躍する名手・林英哲がソリストを務める。「洋の東西を超えて、人の心に伝わる曲と出会えたことは、本当にうれしいこと」と、ベルリン・フィルとの共演で同曲の演奏経験もある林。さらに、水野修孝「日本大太鼓とティンパニのための『鼓動』」(ティンパニ:安藤芳広)が、2つの作品の橋渡しのように置かれる。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年10月号から)

10/3(土)15:00
大田区民ホール・アプリコ
問:大田区民ホール・アプリコ03-3750-1555
http://www.ota-bunka.or.jp