アレキサンダーホルンアンサンブルジャパン 第8回定期演奏会

10人の名手たちで聴く名器の素晴らしさ


 プレイヤーの間では“アレキ”と特別に敬意を込めて呼ばれている、ドイツ・アレキサンダー社製のホルン。1782年の創業以来、音楽史に残る名器を生み出し続けてきたが、中でも1909年に開発された、ロータリーバルブを備えるフルダブルの「モデル103」は、今日に至るまで、ホルンの最高峰として君臨し続けている。読響(久永重明、伴野涼介、日橋辰朗)や都響(有馬純晴、野見山和子)、新日本フィル(金子典樹、藤田麻理絵)、東響(上間善之)、シエナ・ウィンド・オーケストラ(上里友二)と在京の一線楽団の名手たちが、名器「103」でその魅力を存分に発揮するのが「アレキサンダーホルンアンサンブルジャパン」。5年ぶり8回目の定期演奏会では、俊英・鈴木優(芸大フィル)が加わっての10人体制で臨み、ワーグナー《トリスタンとイゾルデ》からの荘厳な調べから、ターナー、リディル、スミスらのオリジナル作品、さらに小林健太郎への委嘱作まで、多彩に披露する。ホルンの底力を思い知る、一夜となろう。
文:寺西 肇
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年7月号から)

7/21(火)19:00 ヤマハホール
問:ヤマハミュージックジャパン アトリエ東京03-3574-0619 
http://www.yamaha.co.jp/yamahaginza/hall