東京バレエ団『くるみ割り人形』

オブラスツォーワとラドメーカーが客演する豪華な舞台!

 8月30日に「50歳の誕生日」を迎え、NHKホールで創立50周年を3日間に渡って盛大に祝った東京バレエ団。2013年12月の『ザ・カブキ』でスタートした記念シリーズも佳境に入っている。引き続き9月に第6弾の『ドン・キホーテ』、11月に第7弾のベジャール振付『第九交響曲』、そしてクリスマスは第8弾としてチャイコフスキーの名作『くるみ割り人形』が上演される。本公演は、2組の魅力的なキャストの競演が大きな話題だ。
東京バレエ団では、72年の初演以来、『くるみ割り人形』の決定版と言われるロシアのワイノーネン版を上演。『くるみ割り人形』には、少女クララは子供が、金平糖の精は大人が踊るという演出もあるが、ここでは最初から、ひとりのバレリーナが演じるのが特徴だ。初日のクララに扮するのは、ボリショイ・バレエのプリマ、エフゲーニャ・オブラスツォーワ。可憐な役柄には定評がある。王子役のマライン・ラドメーカーはシュツットガルト・バレエの貴公子と言われ、ロマンティックな共演が実現しそうだ。一方、共に躍進著しい東京バレエ団の沖香菜子と梅澤紘貴ペアの初役デビューにも期待がかかる。
本公演の演出にはメディア・アートの最先端の「プロジェクション・マッピング」を採用、ファンタジー溢れた舞台を満喫できそうだ。
文:渡辺真弓
(ぶらあぼ + Danza inside 2014年10月号から)

12/19(金)19:00、12/20(土)14:00、12/21(日)14:00 東京文化会館
問:NBSチケットセンター03-3791-8888
http://www.nbs.or.jp
※12/23(火・祝)のよこすか芸術劇場の公演には沖と梅澤が出演